【住宅ローン控除】繰上返済10年は行わない方が良い?本当?実は!
ほとんどの方が金融機関からの住宅ローンを活用して、マンションや一戸建てを購入されると思います。
住宅ローンを借りていると、住宅ローン控除が受けられて、住宅ローンの残高に応じて税金が優遇されるので、10年間は絶対繰上返済を行わない方が良いと不動産関係のセミナーなどでも語られることがあります。
本当に、10年は繰上返済を行わない方が良いのでしょうか。実は一概に“良い”とは言えないことを知っておいて頂きたいです。
- 住宅ローン控除はお得!
- 繰上返済10年は行わない方が良いの?
■ 目次 ■
住宅ローン控除はお得!
マンションや一戸建ての不動産を購入する場合、現金一括で支払うのでなければ、金融機関からのローンを組むことになります。
住宅ローンを借りてから初めの10年間は、年末時点の住宅ローン残高の1%を、その年の所得税から還付することです。
ただし、2019年10月~2020年12月末日までに入居した場合は、3年間の延長があり13年間となります。
2021年1月以降はどうなるのかは、残念ながらまだ定まっていませんが、10年間を下回ることは考えにくいです。
住宅ローンは、大きな金額となりますので、たった1%と侮るなかれ。3000万円の1%でも30万円という金額となりますので、還付額も大きくなります。
銀行にお金を預けておいても雀の涙しか利息となりません。そんな中、30万円も控除されるのは大変お得な制度であると言えます。
繰上返済10年は行わない方が良いの?
不動産を購入するセミナーなどでは、「住宅ローン控除期間である10年間は繰上返済をしない方が良い!」と語られるケースが多いそうです。それを信じて、10年間は繰上返済を行わないという方もいます。つまり11年目にまとめて繰上返済を行うとのことです。
本当に、10年間は繰上返済を行わない方が良いのでしょうか。実は、一律に行わない方が良いとは言えないのです。その理由を綴ります。
最大控除額に制限あり
年間控除額の最大控除額が40万円までと定められています。住宅ローンの残高が、5000万円であっても、1%に相当する50万円の控除とはなりません。
なお、11~13年目までは、建物価格×2%÷3の計算となります。大きな金額の住宅ローンを組んだ方は、早めに繰上返済を行った方がお得になります。
所得税からの控除
住宅ローン控除は、年末時点の残高1%が控除される金額ですが、所得税からの控除が受けられる制度なのです。
そもそも所得税が少ない場合(=収入が少ない場合)は、控除できる所得税がありませんので、住宅ローン控除の額も少なくなります。
例えば、本来納めるべき所得税が7万円だった場合、住宅ローン控除可能額30万円(住宅ローン年末残高:3,000万円×1%)であっても、収めた7万円しか控除できません。
所得税から控除しきれなかった23万円分は、翌年の住民税から差し引かれます。ただし、住民税からの控除額は上限が決まっており、前年の課税総所得金額の7%(136,500円限度)となります。
住宅ローン控除の限度額に満たない所得税の場合も、早めに繰上返済を行った方がお得になります。
あわせて読みたい
住宅ローンは、繰上返済10年は行わない方が良いと信じて疑わない方もいます。しかし、一概に10年間は行わないのが良いのではなくケースバイケースですので、鵜呑みにしないでください。
そろそろ、自宅に年末調整や確定申告のための年末残高等証明書が届く頃です。重要な書類ですからなくさないように気を付けてください。
繰上返済を避けるべき時期をご存知ですか?
勤続20年以上退職金の相場から住宅ローン一括返済は厳しい
住宅ローンおすすめの借り方は?変動金利か固定金利か?
住宅ローンの繰上げ返済はコツをつかんで効果的に
マンション購入後の確定申告に必要な書類は
住宅ローン73歳までとは衝撃の年齢!老後リスク防止には早い決断を!
※アフィリエイト広告を利用しています。